ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット 4/10【感じた事を文章という形で反応してみた】

2019年4月10日(木) 渋谷Bunkamura Orechad Hall 天気:雨 1階11列中央

ホフェッシュ・シェクター・カンパニー + 上田竜也 中村達也 TOKIE

音とダンスで【感じる】舞台

世界各国で上演されてきたこの舞台を観劇して 率直に今の感想は

世界の歴史や現状 人々(個々)の感情や実状が知識として 少しでも私の頭の中に入っていたら もっともっといろんな情景が浮かんで 迫力ある世界観を体感できただろうに 自分の知識量の無さから 「感じるままに」といわれながらも 想像しえる映像や感性が乏しかった… そんな自分自身に 感動と同時に若干落胆したのが 観終わった後の一番の感想でした^^;

【好き放題感じた事を開放】する むずかしさと 【理屈じゃなく内側から溢れる】 熱を体感できた初めての経験

人(個や繋がり)・国(政治的)などの 目には見えないけど確かにそこに存在する

勢いやエネルギー

これを言葉を使わず ダンスと音で表現し それを本能のままに

観たまま聴いたままに【感じる】

なにかを問いかけられたわけでもなく なにかを持ち帰ってほしいようにもみえず 各々で好きなように感じて反応すればいい そう上演前から演者が観客に投げかけていた本作

観劇中、メモを取りたくて しかたがない衝動にかられた私 揺れたり、踊ったり、声を上げたり リズムに乗る感覚ではなく

あえて「言葉」を封じた舞台から 「言葉で感じたい」衝動にかられた…のに 目の前で繰り広げられるパーフォーマンスから 思い描ける情景が 私の数少ない引き出しには無いモノばかりで

悔やんでも悔やみきれないけれど それでも今の私なりに感じた ポリティカル・マザーを 私の解釈でアウトプットしていきたいと思います

「文字に起こしたい!」 これが私の感じた表現(反応)なので。

というわけで(;'∀') 誰に伝えるでもなく 誰に訴えかけたいわけでも 共感してほしいわけでもない 超個人的な拙い感想文 & 私の成長記録日記のようなものなので スルーしてただいてかまいません^^; (いつもお付き合いありがとうございます)

 

ポリティカルマザー 上演映像はこちら→

 

暗黒の場内 静まり返った中、突如聴こえる 穏やかで幻想的な弦楽器の音色

何処の国とも言えない でも異空間、異次元の世界とも違う 穏やかで、でも憂いを帯びたような 優しそうで、でも何かを諦めたことで 得た、そんな印象の平穏

そこに突如現れた甲冑を着た 一人の侍

無言で立ちすくみ 切腹

鳴り唸るようなバンドの音 不条理な世の中への怒りでもなく 個人の感情を表した感じでもなく

何かがはじまるような いや、既にそこに「何か」が存在し それが「なに」かはわからないけれど それを信じて疑わず むしろ崇拝するような そこに存在する「なにか」あっての自分に 存在価値を見出して 進むことができているような…

その「なにか」から発せられる「力」を 信じて疑わない

そのエネルギーを 素直に 実直に 受け取り前へ進むことで 秩序を乱すことなく 歯車は回る

回っているかのように見える

それはモノではなく人の感情

ふと我に返る 自分の意志とはなにか? 一瞬立ち止まる

私という個 私にしかない考え 私という存在

それは誰にも奪えない 誰に左右される必要もない

自由

自分の感じるままに それこそが「自由」であり「幸福」

ふと周りを見渡す 周りに見られている自分にも気づく

歯車が今にも狂いだしそうに 秩序という名の規則正しかった列が 歪み、変形し、カタチを変えていく

「自由」を求めて 「幸」を求めて 「個性」とは何か 無くしてはいけないもの そんな想いが頭を過ぎり 立ち止まってはみたものの

生きにくいような 進みにくいような 周囲と接触すれば

存在場所 存在意義さえ失ってしまいそうな

 

不安・孤独・恐怖

そして「私」という個は そんな感情など最初から 沸き起こっていなかったかのように ごく自然に 周囲に溶け込んでいく

それは諦めか 気づきか受け入れか

そこにある「なにか」から 発せられるエネルギーに 身をゆだねていく

歯車は回る 何もなかったかのように

違和感なのか 不満なのか 時折浮かぶこの疑問に 一瞬立ち止まってはみるものの

なにも持ち合わせていない 群衆の中の駒のひとつにすぎない そんな自分に何ができるというのか 誰に求められるというのか

改めて我に返る

「自由」とは 大きなエネルギーの下 秩序を乱さず 称え崇め共存することではないのだろうか

難しく考える必要もない 難しく受け止め乱すことが正義でもない つまりはそれが幸せとは限らない

そこにある「なにか」には 抗えないのだから

その「なにか」があること(居ること)で 自分は生かされているのだから

それが当たり前で さも一番の幸福な人生道であるかのように

人々はまた乱れることなく 回り続ける

ポツ ポツと 立ち止まる物体を避けながら

 

【エネルギー】は先駆者か独裁者か

 

頭上から迸る ドラムにギター、ベースの爆音 地の底から心臓部へと付きあげられる 大太鼓の重低音

エネルギーを発している その巨大な力は

先駆者なのか はたまた独裁者か

なにかを告げてくださっている 近づきたい 近づきたくない 恐れ多くて近づけない

その先に確かに感じる偉大な存在 しかし

何と言っているのかは わからない

圧力なのか それとも救いの言葉なのか エネルギーの先の存在は 見えそうで見えない

それでも そこに感じる凄まじいエネルギーが 疑問も不安も疑いをも 消し去ってくれる

抗う必要はない 我々は信じて進めばいいだけのこと

たとえそれが

植民地主義であろうとも

軍事国家の下であろうとも

 

一瞬垣間見えたその姿は

神なのか

得体は知れぬものだが

同じようで同じではない そう第六感が警告する

我々は信者となりうるのか

すでにその 神のようなモノ(エネルギー)の信者なのか

スっと背筋の通った 力技で相手を屈服させるタイプには 到底みえない この溢れんばかりのエネルギーに 似つかわしくない 「静」さえも感じる気品漂うスーツ姿

一見穏やかにも見えるその佇まいから 発せられるその叫びは 導きの言霊か 悪魔の囁きか

   

ナチス・ドイツを彷彿とさせる 軍服に身を包んだそのエネルギー 少しの反抗も許さない 認めらない 個の思考さえもねじ伏せる 圧倒的支配力

   

あるところでは 真っ白なシャツを淫らにはだけさせ 誘惑し魅了する それは「愛」なのか 「欲」なのか 「欲望に忠実な性」こそが 何よりも簡単に 安易に他人の心を手に入れられる手法だと 主張する

だがそれが「愛」なのか たとえば何かを企むための「手段」なのか その違いまでは 群衆は見抜けない

   

時にそのエネルギーは 群衆と 何ら大差がないようにも見える

チェックのシャツに身を包んだ どこにでも居るような若き青年 しかし 強烈なヘドバンと叫びで 他の追随を許さない 「個の主張」こそが先駆者であると叫ぶ

   

何処の国の話でもない いや 何処の国にもいつの時代にも 常にカタチは違えど 存在する【エネルギー】

その絶対的とも思える力は 政治か宗教か

群衆との違いは何なのか

もっと単純でしかし 至極曖昧な差なのかもしれない 人種・性別・職種

それを差別と呼ぶのか 格差と呼ぶのか 呼んでいいのかさえ群衆にはわからない

我々群衆が気づかぬうちに サーカス小屋の中の見世物に なっていようとも

気づかぬうちに殺されていようとも

そのエネルギーを疑う余地はない

いや

余地はあったのだ

受け入れただけのことだ 自分自身が そのエネルギーを

闇雲に称賛し続けたのは我々自身

 

変化してしまう気持ちと変わらない実状

巨大なエネルギーの前で 個を主張しすぎることもなく 抗うこともなく 疑うこともなく 乱れることもなく ひとつの輪の中で回り続ける群衆 たった一つのエネルギーを信じ称えながら

 

そんなありふれた平凡ともよべる日常にも 私だけを受け入れ 私の存在だけを唯一と求めてくれる そんな存在があることに気づく

二人だけの世界 他人は入り込めはしない それはたとえ 巨大なエネルギーをもってしても

そんな時間 そんな気持ちがあることを 知っている  知ってしまった

そこには確かに「愛」があり 「幸」があり 「癒」しがあった

ポリティカルなど関係ない

そしてそれを永遠のモノにしたいという欲は 母性にも近い感情

マザー(母なる愛)

 

僅かな間だとしても 共通感情として司っていた 愛という名の情が 確かにここにはあった 少なくとも二人の間には

それは今も変わらず そうでありたいと信じたい者

ポリティカルなど気にせず 抱き合えていた情から 想い出と言う記憶だけが残った情に 囚われ 振り解けずさ迷いはじめる者

その亀裂につけ入る者

人の心は変化しカタチをかえていく

 

確かにそこにあった繋がりも 遡れば元々は存在しえなかったモノ

所詮繋がっていたその時も 「変化の一部」なのだ

離れて 捨てて また奪われていく

変わりゆく気持ちの変化に 戸惑い そしていづれ忘れていく

 

「変化」

 

それは裏切りか絶望か 希望か開拓か

いいえ。どちらでもいいじゃない

そんな難しい事は考えないで

今を楽しみましょう

踊りましょう

貴方は何も恐れなくていい

 

弦楽器が奏でるクラシック ここは西洋の舞踏会場のよう

普段なら美しいドレスを身にまとい 眩しいほどのオーラと きらびやかな装飾の輝きの中で 仮面を被って 笑みを浮かべながら 華麗に舞い踊る貴婦人が居るであろう その場所で

甲冑を着た侍が華麗に舞う

不穏なモノには蓋をすればいいじゃない

ねぇ、一緒に踊りましょうよ

忘れてしまいなさいな

屈する必要もないわ

だってあのエネルギーでさえ

自身の欲望には勝てないのだから

その甘い囁きともとれる 煌びやかな輝きのそれさえもが 「エネルギー」であることに

気づいていて 気づかないふりをしているのか

働き蟻のように 将軍に忠実な精神は抜けないまま

甲冑を背負った侍は 華麗に舞い続ける

逃げか甘えか その導かれた先の光さえも 所詮支配下

少なくとも群衆からはこう見える

望めば全てが叶う存在 それが唯一許される存在 それが巨大なエネルギー

満たされ過ぎていることで 留めることができず 零れ落ちているのか

終わりなき欲望の果てか 怒りか憎しみか

熱く巨大なエネルギーは

己の心さえも焼き付くし コントロールを失いはじめる

だがその事に群衆はおろか 己自身も気づいていない

なぜ満たされないのか

その満たされない 行き場のないエネルギーを 埋めてくれるのは

「地位」か「名誉」か「性欲」か それとも「破壊」か

欲望が暴走している事に気がついた時 気が付くのは 己が先か群衆が先か それは誰にも知りえないが

確実に勢いを失っている そのエネルギーを

哀れみの目で見る者

あるいはこれまでのような エネルギーを乞う眼差しの者

ある者は拒絶の目

混乱しさ迷う者 混乱しハッとする者

そしてある者は 次は私だといの一番に個を主張する者

そしてその者について行く者

巨大で永遠だと 疑わず信じたエネルギーが 終わりを迎える

これが1つの時代の終止符というものなのか

やんわりと薄暗い場内

過去を懐かしむような 走馬灯のように 回想シーンを思わせる歌声と 逆再生されているように見受ける パーフォーマーの動き

あの時 あの瞬間

私は何を考え何を想っていたのか 下を向き絶望だった日も確かにあった

上を向き期待に満ちた日々もあった

永遠と信じたモノの終わり

そしてまた

変化する希望を求めて

また新たなエネルギーを求め 群衆は舞い踊る

 

それは変化か輪廻か

 

where there is pressure there is folk dance (圧力のある所に民族舞踊有り)

     

以上。 ひと宮がポリティカル マザーを 観劇して頭に浮かんだ情景でした^^

うわー 一度見ただけの劇を資料無しに 思い出しながら文章にするって 時間かかる~^^; でも、演出のホフェッシュさんの中には 正解があったとしても 受け取り手は縛られることなく 自由であっていいと なにかのインタビューで言っていたので 遠慮なく好き放題 書きたいままに書けて大満足 見たこともないダンスと 震えあがる音楽 ダンスも衣装も楽器も 和洋折衷で 異国の融合がアンバランスにみえて バランスがよくて 不思議な初めて感覚に 少しだけ泣きそうになりました 興奮?恐怖?感動? どれもしっくりこない 苦笑 それは私の知識量が乏しいからか わからないけれど 国や時代を問わず 感じれるものが確かにそこにはありました 間違いなく その先駆者を演じたのが彼でなかったら 観ることがなかった舞台で こんなにも舞台の内容を 熱く書き綴りたくなるくらい 心震えることはなかっただろうと 思うので起用していただいたこと 感謝ですね 失礼を承知で ファンという支援者の立場から 偉そうなことを書かせてもらうと 10数年前は確実に他のメンバーに埋もれ 見切れでいたあの時から 容姿を変化させつつ でも芯は変わらずブレることなく ソロ曲でのパフォーマンスも ほとんどがこの舞台で言うところの 「エネルギー(先駆者)」であり続けたい という思いが込められていて それが今、世界で活躍する 演出家の目に留まって これまで望んできた姿を こんな凄いパフォーマー達と共に演じられている そのことが凄く嬉しいし誇らしいです もっとずうずうしいことを言わせてもらうなら 更に伸びしろが見えたことで まだまだファンはやめられそうにない 笑 常に望む以上のパフォーマンスを 魅せてくれて 繊細なようで粗削りなところもあって そこがまた「完璧」じゃないから 目が離せなくて、見守りたくて ほんとどこまで魅了させる気ですか 笑 スーツ姿も 軍服姿も 暴れ乱れる姿も雄々しく勇ましかったけど 毎度のことですが ジャニヲタフィルターが邪魔するので 雄々しさ以上に 高貴で(少しだけわがままな)姫君に^^; 見えてしまうのは ほんとごめんなさい^^: (デビュー前からの上田さんを知ってる人なら 白シャツはだけて妖艶に腰を振る姿から マリアンのような女性権力者を浮かべた人も 絶対いるはず!) 圧倒的な威圧感と 絶対的に魅了させる美しさを併せ持つ そんな上田さんと 中村さんとTOKIEさんの音 そして ホフェッシュ・シェクター・カンパニー との融合 またご縁があったら 本場で見てみたいです 最高の時間をありがとうございました!